Fusion360講習会に行ってきた

2017/08/10

【学生教員対象】Fusion360講習会(講師 : Fusion360エバンジェリスト 藤村祐爾様)

Fusion360とは

統合3D CAD/CAM/CAE環境。コンピュータで、立体的な物づくりをするために必要なツールが、全て揃っている製作環境である。

これまでは、製品の設計やモデリング、製造、ビジュアライズ(レンダリング)、シミュレーション、最適化等をする上で、それぞれ専用のソフトウェアが必要であった。これらが一本のソフトウェアに Fusionしている のが、Fusion360である。

学生とか趣味なら無償。

ちなみに、エバンジェリストの藤村さんは「フュージョン・スリー・シックスティー」と発音していた。

EGOISM 440みたいなもん。

なにしたの?

各種演習。

ソリッドモデリング(パラメトリックモデリング)

パラメトリックモデリング

ソリッドモデリングとは、中身の詰まったオブジェクトを作るためのモデリング手法の総称。ここでは、特にパラメトリックモデリングを触った。

パラメトリックモデリングとは、点や辺に長さや角度等の拘束条件を付加してくモデリング手法。

ペン立てとバケツ(?)を作った。

ペン立て

バケツ

レンダリング

簡単なオブジェクト、ここでは弁当箱をモデリングして、レンダリング結果を得てみる。マテリアルやワールドに関して、思っていたよりは詳細に設定することができた。

マテリアルに関しては、プラスチックやガラス等のプリセットがあり、ディフューズや光沢等のフォトリアリスティックシェーダーを利用することが出来る。色や簡単なテクスチャ、IORや光沢、粗さ等が設定可能。

ワールドに関しては、多数の環境テクスチャをクラウドからダウンロードして利用可能。カメラの焦点距離や絞り値、深度ボケ等も設定可能。

道端の弁当箱

道端に置いてみた。もみじ柄(大嘘)の弁当箱である。

道端の弁当箱Open

開く。

スカルプト(ポリゴンモデリング)

Fusion360ではスカルプトと言っているが、実態はポリゴンモデリング+ α である。

基本的にはポリゴンモデリングで、そこから(恐らくサブサーフェスやNURBS的な処理を経て) トゥルントゥルン なソリッドを得る。

今回は飛行機を Google画像検索禁止、10~15分縛りで 作った。

無茶振りにも程があると思った。

飛行機

飛行機だ。

飛行機ポリゴン

ポリゴン表示。 トゥルントゥルン表示 で作り込んだから、こっちは汚い。

アセンブリ

アセンブリを日本語で言うと、「組立品」である。

今まで作ってきた部品を組み合わせて(ネジ止めで固定したり、可動部分を設定したりして)、実際に動かすことが出来る。

今まで作ってきたオブジェクトの事をボディといい、ボディが集まってコンポーネントとなり、コンポーネントが集まってアセンブリになり、アセンブリを集めて新しいアセンブリを構成することもできる。

またボディ間にジョイント等を作成することはできない。そういう制約はコンポーネントやアセンブリに設定する。

アセンブリ練習1

直方体は、棒の上を移動または回転することしかできない。

アセンブリ練習2

それぞれのリンクは、ジョイントでつながっている

また、新製品のCMとかで見る、部品がガシャガシャ繋がって製品になっていくアニメーションも、アセンブリが設定されていれば、作ることが出来るらしい。

解析

ある素材に力を加えた時、どのように力が加わり変形するのか解析した。

一番簡単な解析らしい。

他にも、どのように壊れるか、どのように熱が伝わるか等をシミュレートし、事前に欠陥を検出できる。

解析

Blenderとの比較

モデリングのしやすさは、個人的にはBlenderの方が上。しかしそれは私がBlenderのUIに慣れているからであって、操作はFusion360が圧倒的に簡単で、初心者におすすめ。

レンダリング結果は、Fusion360でもそこそこの物が得られる。でも流石にBlenderの方が高機能。

あとBlenderの方が軽い。私のPCがクソザコですか。そうですか。

そもそも

3DCGと3DCADなので、比較することがナンセンスでもある。それぞれの用途に合わせて、それぞれを使えば良い。3DCG目的でFusion360は使えないし、3DCAD目的でBlenderも使えない。

Blenderと連携

Blenderと連携

STLフォーマットを使えば良い。Blenderでは直接、インポート・エクスポートできる。Fusion360では、データをクラウドに上げれば、インポート・エクスポートできる。

使ってみて

BlenderのUIに飼いならされていたので、違和感がすごかった。

簡単な操作で高いクオリティの成果が得られるように感じた。

ちょっとした物とか、ささっとモデリングして3Dプリンタで作れたら相当便利だよね。

今のところFusion360で何かしようとか、Blenderと連携してどうこうしようとかいうネタは無い。

面白そうなことを思いついたら、突発的に何かするかも。

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sititou70

都内の社会人エンジニア3年生。Web技術、3DCG、映像制作が好き。